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 哲キャン!
ーキャンプで哲学するー

森の木

 哲学キャンプとは、哲学対話とキャンプとを一体化させた、新しいアクティビティです。実は、哲学とキャンプは深い繋がりがあります。「西洋哲学の祖」と称されることもある古代ギリシアの哲学者・プラトンは、『第七書簡』という著作において、哲学は書物によって学ばれるものではなく、生活を共にして、対話を営むことによって、真に学びえるものであると語っています。すなわち、「それは、ほかの学問のようには、言葉で語りえないものであって、むしろ、(教える者と学ぶ者とが)生活を共にしながら、その問題の事柄を直接に取り上げて、数多く話し合いを重ねてゆくうちに、そこから、突如として、いわば飛び火によって点ぜられた燈火のように、(学ぶ者の)魂のうちに生じ、以後は、生じたそれ自身がそれ自体を養い育ててゆくという、そういう性質のものなのです」(341C〜D)。哲学キャンプは、このプラトンの、そして彼が作り、現代の学校制度の礎となったアカデメイアの精神を、現代に復活させようとするものです。古代ギリシアの当時から重要視され、今日においてもその重要性が更に増してきたと言われる、物事を自分の力で考える力、他者と言葉を介して協力する力、そして、協働して一つの知を作り上げる力を、この哲学キャンプで得ることが出来ます。そして、その本当の学びとは、自発的なもので、かつ個性的なものであり、楽しいものなのです。学ぶことの楽しさ、考えることの楽しさ、そして、協力し、他者と言葉を結び付けあう楽しさもまた、この哲学キャンプで得ることの出来る経験の一つです。

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